アイヌの神様がくれた魚

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豊漁を祈るシシャモカムイノミ

アイヌの人々が神々にししゃもの豊漁を祈る儀式のシシャモカムイノミが、今もむかわ町に残っています。

漁が始まる前に、村の守り神、ししゃもを見守ってくれている海と川と河口の神々に祈りを捧げるのです。
儀式の後には、ししゃもが川にそ上する妨げになったりしないよう、人々は河口に近づかなかったといいます。

豊漁を祈るシシャモカムイノミ

一時は途絶えていましたが、鵡川アイヌ文化伝承保存会の皆さんによって、1992年から毎年10月に行われています。
鵡川河口左岸のムレトイの丘に祭壇をしつらえ、伝統衣装を着た人々が祈りを捧げます。

シシャモカムイノミが終わると木枯らしが吹き始め、海が荒れるといいます。
ししゃも漁師の間でこれを「ししゃも荒れ」と呼んでいます。

ご紹介したアイヌの伝説に雷神の妹が登場するのも、ししゃもが川を上る時期が来ると沖で雷がとどろくような荒れ模様になるからです。